2011年1月26日水曜日

なんではじめたか

第一章I「奇跡の原理」は、これから始まる奇跡についての講義の要約であるが、ACIMにおける奇跡とは、心のなかで起こる奇跡のことである。常識的な意味合いでの奇跡ではない。これを知らないと、読んでも何を言っているのかさっぱりわからない。いきなり挫折、もあちこちで起こっているだろう。

また、なぜ物理現象としての奇跡ではなく、心のなかに起こる奇跡について1000ページも費やして語られるのかというと、肉体を含めた物理的な世界はすべて意識に投影された幻影に過ぎず、すべての本当の原因は心であり、我々が奇跡でなんとかしたい苦しみや問題というものは、心の中にあるエゴが生み出した結果に過ぎない、という世界観があるからである。

このようにACIMにおける言葉は、極めてユニークな世界観からの帰結として、常識とは異なった定義付けが成されており、WikipediaのACIM項目に用語の定義をまとめておいたので参考にしてほしい。

また、イントロダクションと50の奇跡の原理を、なるべく取っ付きやすく解説する試みをフレンドリー訳の方で進めているので、WIKIPEDIAを見ても難解に見えて、いきなり挫けそうになった方はフレンドリー訳を参照いただければ幸いである。

・ ・ ・

去年、一昨年にWikipediaでACIM項目の執筆を進めたのだが、学習のよいリフレッシャーになったので、やって良かったと思っている。Wikipediaではワプニク先生の用語集を丸コピするよりも、読み物としてなんとなく読み進めてる内に、理論が見えてくることを狙った。

私訳を手がけた理由はふたつある。

1 奇跡という言葉に惹かれて、ワークブックから手を出して挫折する学習者が後を絶たないが、ワークブックの最初の断りでも説明されているように、まずテキストで理論を把握してないとワークブックの効果はない。だが、テキストは原文でも初心者には難解である(慣れればとてもシンプルなのだが)。

2 また、様々な書籍で言及されるのでACIMに興味をもってはいるものの、立派なお値段にひるんでしまう、ということもよく起こっている。その分厚さと、ニッチさではどうしてもそのお値段にならざるをえない。

そんな訳で、よみやすさを念頭においた私訳をGoogleサイトで順次公開することを閃いた次第である。なお原本は著作権フリーの第一版である。Wikisourseで公開されているものを使った。

俺訳版 奇跡講座(奇跡のコース)は、

・ 読みやすい
・ 中身が頭に入る
・ 朗読してもおかしくない

以上を実現するために、

あえて意訳をいとわない

ことを編集方針に翻訳している。間違いのない訳は公認版がJACIMから出るから自分がやる必要はない。というか訳の正確さが気になるなら、英語なんだからがんばって原文を読めばいいだけの話であり、そこらへんの不平不満は不毛であり、エゴが生んだ心理的投影の典型といえよう。なお、ワプニク博士とゲイリー・レナードを私淑しているので、FACIMの解釈に準拠して翻訳しているつもりではある。

将来の読者のみんなとテキストを輪読してるつもりでゆっくり気楽に進めていきたい。

しかし、今晩だけでペーパーバック版に換算して2ページしか進まなかった。
毎日はできないだろうから、テキストを訳すだけで3年はかかりそうだ。

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